<報告>第3回口頭弁論 新裁判長が仙台PSに有害物質のデータ開示を迫る

5月23日(水)の第3回法廷から裁判長が交代しました。新裁判長はきわめて意欲的で、たいへん異例ですが、約40分にわたり争点整理を行いました。

①人格権(名誉権)の侵害を認めて、雑誌の発行の差止めを認容した最高裁判例(北方ジャーナル事件)、「平穏生活権」の侵害を理由に葬儀場に対しフェンスの設置を求めた事件に関する最高裁判例(ただし原告敗訴)に言及、原告側の差止め請求の法的な構成を確認しました。

②「証拠の偏在」(有害物質の排出に関する証拠は被告企業側にある)も理由に、被告企業側に、仙台PSからの有害物質の種類・排出量などを開示するよう強く迫りました。被告側弁護士が大いに不満顔で「必要性を検討し、必要があれば出す」とうそぶくと、裁判長は「裁判所として必要性があると認識している」と即座にたたみかけ、調書への記載を明言、わざわざ民事訴訟法に言及、訴訟への迅速な協力を求めて、被告側に重ねて釘を刺しました。

③裁判所の判断を補充するために、公平中立な研究者を専門委員に選任し、今後の法廷での審議に加えたいと述べました。これまで、立証できるなら立証してみろと言わんばかりで、一切の法令違反はないと、見くびった応訴姿勢を示してきた被告側にとっては、相当ショックだったろう第3回法廷の訴訟指揮でした。第3回法廷も、原告や市民の方々、約40人が傍聴、その後の原告団報告会も30人の方が出席し、活発な質疑や意見交換が行われました。

歴史的な判決をめざして、原告団としても、弁護団とともに、立証に全力を尽くしてまいりたいと思います。引き続き、ご声援・ご支援をお願いいたします。

仙台PS差止訴訟原告団原告団長 長谷川 公一

※裁判所に提出した資料はこちらをご覧ください。

 

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